ちょっとマニアックな木のお話
今回はちょっとマニアックな【木】のお話になります。
住宅の構造材として一般的に使われている木ですが、とってもとっても奥深いのです。
あなたの健康のために、どんな製法の木材を使っているのか?少し気にしてみると面白いことが見えてくるかもしれません。
先日お世話になっている、京都・亀岡の工務店さん兼材木やさんである
【三浦製材】の三浦社長による木のお勉強会を開催してもらいました。
バイオ乾燥させた構造材e-BIOについて。
住宅の構造材として一般的に使われている木。
実はとても奥深いのです。
目次(読みたいところにすぐ移動)
バイオ乾燥とは?
【バイオ乾燥】という言葉、耳にしたことがある方は少ないのではないでしょうか。
実は、パリで分子生物学を研究されていた方が、それを木の乾燥に応用することができるのではないかと考え開発された技術なのです。
住宅の構造材として使う木は強度を確保するため乾燥をさせます。
一般的には高温で一気に乾燥させることが多いのですが、バイオ乾燥とは35度の低温で、細胞が自ら水を吐き出すような環境を作り出すというちょっと特殊な乾燥方法なのです。
バイオ乾燥と高温乾燥の違いは?
高温乾燥とはは90度から120度で一気に木の水分を乾燥させる方法です。
水分をたくさん含んだ木が高温になると
木の表面ははやわらかくなり、割れが起きにくいそうです。
ただ、木の細胞は40度以上で壊れてしまうため、
細胞内の水は、壊れた細胞から出て強制的に高温で蒸発させることになります。
ほとんどの構造材は、この高温乾燥で処理されています。
バイオ乾燥は35度を保ちながら1か月ほど時間をかけて乾燥をさせます。
細胞自ら水を吐き出す環境をつくり、水を細胞の外に移動させるのです。
なので細胞はこわれることはありません。
バイオ乾燥のメリット、デメリット
メリット1:木がもろくならない。
低温で細胞を壊さずに水分を外に移動させて乾燥させるバイオ乾燥。
まずは強度の実験に驚きました。
輪切りにした高温乾燥のヒノキ(写真左)と
バイオ乾燥のヒノキ(写真右)
同等に力を加えてみると・・・
高温乾燥の木は、女性の私の力でもぱきっと割れてしまいます。
バイオ乾燥のヒノキは粘り気があり、思い切り力を加えても割れません。
同じ木でも乾燥の仕方によってこんなに強さが変わるのです。
メリット2:TVOCの排出が少ない
TVOCとは揮発性有機化合物のこと。
人によっては健康に被害を及ぼす可能性があります。
自然素材であればTVOCが出なくて安全と思っている方は多いかもしれませんが、そうではありません。
自然素材の中にも健康に害を及ぼすものもあります。
杉やヒノキの構造材で高温乾燥の木は細胞を壊してしまうため、乾燥直後木から室内に多くのTVOCが発生してしまうのです。
はりや柱が部屋内に見えるような作りの場合は注意が必要です。
メリット3:持ちがいい
細胞を壊さない乾燥方法のため、木の本来の力をそなえた材料はとても長持ちします。
出雲大社や東大寺、厳島神社にも採用されているのです。
デメリットとしては、
・費用がわずかに高くなること。
・納期がかかってしまうこと。
ですが、
あらかじめ工事の日程を調整して早目に手配をしておけば、少しのコストアップで長持ちする構造材が手に入るのです!
まとめ
構造材にバイオ乾燥を使うのはメリットがいっぱい。
三浦製材さんが E-BIOという名前でバイオ乾燥の木材を販売されています。
ご興味ある方はご相談くださいね^^
毎日の食事には安全・安心を求めても、
家にどんな素材が使われているか、
それが身体にどんな影響を及ぼすか
を考えている人は少ないかもしれません。
でも、毎日暮らす家が健康に影響を与えるとしたら…。
わびすきでは、設計士の子育てと家づくりの経験から
無添加住宅の設計代理店として、
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